逝年

映画【娼年】が面白かったので、逝年を読み返してみました

娼年が2001年に単行本が発売し、その後のストーリーを【逝年】として
年に発売されました。

【娼年】では、普通の大学生が娼夫になり、中年女性を喜ばせるという話が主流でかなりの脳天パンチを食らいましたが、【逝年】は、その世界観に馴れてしまったせいか、刺激少なめです。(始終セックス描写がありますが。。)

でもその分主人公リョウくんと、ボーイズクラブ「ル・クラブ・パッション」の元オーナーである静の年代を超えた愛をクローズアップされています。



文庫本版 464円

逝年あらすじ

ボーイズクラブが摘発され、オーナーの御堂静香が逮捕されてから1年。静香のスカウトにより娼夫としての才能を見出されたリョウは、残った仲間アズマと静香の娘・咲良と共に密かにクラブを再開し、出所してくる静香を迎える。だが、エイズを発症した静香の余命はわずかだった。

逝年登場人物

リョウ(森中 領)

ボーイズクラブ「ル・クラブ・パッション」のVIP専用娼夫。大学3年生。

アズマ(平戸 東)

ボーイズクラブ「ル・クラブ・パッション」のVIP専用娼夫。マゾヒスト。

メグミ(白崎 恵)

リョウの大学のゼミの同級生。「ル・クラブ・パッション」のことを警察に密告し壊滅状態に追い込んだ張本人。その後、考えを改め、リョウらの許しを得て新生「ル・クラブ・パッション」のマネージャーとなる。

御堂 咲良(みどう さくら)

静香の一人娘。生まれつき耳が聞こえず、口もきけない。「ル・クラブ・パッション」の試験官(娼夫としての才能を見極める)。

アユム(川瀬 歩)

新生「ル・クラブ・パッション」の娼夫。新宿二丁目のバーでバーテンダーとして働いていたところをリョウにスカウトされる。性同一性障害者で、性別適合手術費用を貯めている。

御堂 静香(みどう しずか)

ボーイズクラブ「ル・クラブ・パッション」の元オーナー。摘発され、八王子医療刑務所に収監される。HIVポジティブで、服役中にエイズを発症し、耐性ウイルスができたため余命数か月。

『逝年』でのクラブパッションの客

あゆみ

34歳。企業家の夫とは3年前に死別。夫とは48歳歳が離れていた。莫大な遺産を相続し、悠々自適な生活を送る。

リョウの昔馴染みの客で、性癖は『非人称の男性の手』。

チサト

38歳。小学生の子供がいる主婦。旦那とは10年性交がない。旦那にセックスをせがむと、家族とそんなことができるかと罵られる。

リョウによって、7回の絶頂を迎える。

この女性は、映画【娼年】にも出てきましたね。セックスレスの解決って、結局浮気しかないような気がする・・・

ミサキ

リョウと暗闇で逢瀬を重ねる女性。実は顔と胸に濃いそばかすがあり、コンプレックスのため、照明を落としていた。

本当はスタイル抜群で美女なのだが、そばかすのせいで幼少からコンプレックスに苦しみ、一生懸命勉強し、プログラマーになった。

ミチカ

30代後半。14歳年上の有名な経済学者のパートナーがいる。しかしパートナーには、ミチカの他に女がいた。

リョウの仕事は、ミチカの愚痴を聞くこと。ミチカはパートナーのことを真剣に愛しているのだ。

レイコ

40代になったばかり。IT企業を経営。

リョウとはドライブデートを好み、車の中ではリョウにいじめられる。しかし部屋に入ると主導権を握るのはレイコ。

ヨーコ

御堂 静香の親友であり、昔の静香を知る悪友。

静香と同じ40代後半。シャネルのスーツを着こなす。銀座でクラブを経営している。

静香とは、互いに性に奔放であった学生時代にしりあい、ヨーコは水商売を始め、静香は身体を売った。

ヨーコとのセックスは、HIVに感染し、余命少ない静香を想った行為であり、決してヨーコを満足させるものではなかった。しかし2人は静香を通して、心を重ねていた。

逝年を読み終えて



文庫本版 464円

逝年は、前に一度読んでいたのですがあまり印象がなく、今回松坂桃李主演の【娼年】を見て、熱か再燃。もう一度読み返してみました。

あらためて読むと、リョウくんの優しさ、女性に対してのリスペクトがにじみ出ていて、素晴らしい!

普通は・・自分の年齢・容姿にふさわしい相手に惹かれ、よほどのメリットがなければ母親ほどの年齢の女性をリスペクトすることなんて少ないだろうけど、リョウくんのフィルターにかかると、年上の女性は素敵な人ばかり。どんな女性も、みな美しい。・・・と、中年女性には染みる言葉の数々。

日本は空前のロリコン文化で、若い女性=価値があるということになり、頑張っているもう若くはない女性は、誰に認めてもらえばいいの?・・ってなる。

リョウくんのような価値観の人が増えてくれれば、もっと中年女性は頑張れるのに。

じゃあ私も。男性を顔やお金というラベルなしで見ることができるかというと、そうではない。

特別イケメンが好きという訳じゃないけど、ある程度に好みの顔というのはある。

自分より長く生きているからリスペクトできるかといえば、そうでないことのほうが多い。

お金を全く稼ぐ能力がない男性は、どんなイケメンでも無理だとおもう。

理不尽ですね、これじゃ。

リョウくんがまだ若くて、世の中をそんなにしらないから、年上の女性をリスペクトできたんじゃないのかな。

『逝年』シリーズ、次はいよいよ最終巻。逝年から7年後が舞台です。



1,512円円